世に問う!言わずにはいられない
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138.リニアコライダーの信憑性と必要性 2012年7月25日 
私の住む岩手県南では、リニアコライダー計画の実現に向けて一段と注目が集まっている。
と言うのも、リニアコライダーの実験施設は、強固な岩盤を持つ地形に、延長30km〜50kmの半円注のトンネルを掘り、高い所では約40m程の桁外れて巨大な地下実験施設である。内部設備としては、加速器のほかに1500d級の粒子測定器が2基備え付けられるとのことだ。その施設の建設地として、今注目を集めているのである。

岩手県の中央部を南北に連なる北上山地、他には九州の脊振山系も候補地の一つ。
日本ではその2箇所が、花崗岩帯の広がる好条件を有する好適地であると、研究者や関係者から注目されている。
日本以外では米国や欧州の4・5箇所が候補地として挙げられているようだが、アメリカは素粒子宇宙という基礎科学研究に力点を置かなくなってきていると目され、ヨーロッパは既に大型ハドロン衝突型加速器(LHC)という現時点では世界最大の円形加速器(ILC)が既にある。勿論経済的理由もあってかあまり乗り気ではないとの見方があるようだ。

そもそも、リニアコライダー計画による実験施設とはどんな施設なのか。
よくその施設の説明文は、電子と陽電子を、光に近い高速で衝突させ、宇宙誕生の瞬間(ビックバン)を再現し、宇宙の謎を解き明かしたいとのうたい文句が目に付く。

嘗て、古くから信じられていた地動説や天動説はガリレオの唱えた相対性原理によるものだが、その理論を、光の速度に係わる疑問から、1905年に「光速度不変の原理」を導き出した相対性理論が、アインシュタインによって提唱されて以来約100年が経つ。
しかしながら宇宙の謎は未だに解明されている訳ではない。

その謎を解明する上でも、宇宙の始まりと仮想されるビックバンを再現したいと、粒子力学に係わる科学者誰もが、実験施設の建設を待ち望んでおり、垂涎の的となっている。
もっとも、注目しているのは科学者だけではない。
例えば仮に、延長30km、高さ40m、底辺部80mのトンネル型の半円注の体積は、約7540万立方メートルだが、その岩石や土砂を掘り起こす作業、その現場に向かう為の取り付け道路や橋脚、当然研究施設や宿泊施設などの箱物も必要となり、その建設にかかる費用はおよそ8000億円から1兆円ほど必要ではないかと云われている。

その内の半分が当事国の負担と云われており、建設に係わる業者や関係者は勿論だが、それにより雇用の創出も生まれる。
更に完成後は、世界各国から優秀な研究者や関係者が2千名以上集まるのではないかとの試算もあり、それらの経済効果はそれ以前の3倍以上に上るのではないかと試算されている。
その為、3・11東日本大震災の復興にも大いに貢献出来るのではないかと思われている。
しかしながら、果たして、この美辞麗句や甘言を100%鵜呑みにして良いものだろうか。

総工費8千億円以上にも及ぶとされる巨額の建設費は、工事発注にともなう関連業会への恩恵や、その後の経済効果もある程度は期待を持てるだろう。
例えば、実験による成果にともなう研究者の達成感(実際次々と新しい未知の疑問を求めて彷徨う「青い鳥」症候群)や、理論実証の喜びはまたひとしおであろうし、宇宙の神秘、謎を少しでも解き明かしたいと願うのは何も研究者ばかりではない。多くの人々もそう願っている筈であり、勿論私もそう思っている一人だが、果たして、未知の実験にともなう危険性やデメリットはないのだろうか。


大規模な土木工事や建築工事による自然破壊や、地下約30kmにも及ぶ巨大トンネルにより空洞が出来る。
ましてや日本は地震大国である。
いつ何時マグニチュード9以上の巨大地震が襲わないとも限らない。問題はその時にトンネル崩壊を招かないとも限らないという危惧だ。自然界の脅威には想定外の事象があるということを肝に銘ずべきだ。

また、電子と陽電子を光速まで加速する為、8千個以上の超伝導ニオブ空洞が使われ、3千万ボルトの電圧が連続的に加えられ、全体では電子や陽電子を250ギガ電子ボルト迄加速し、その衝突エネルギーは500ギガ電子ボルトになるとも云われている。

また、著書「神の素粒子(ポール・ハルパーン著)」の一節に、「被曝」の文字が目に止まった。
フランスと国境を接し、スイス・ジュネーブ郊外の地下約100m、全周 27km にも及ぶ世界最大規模の素粒子物理学の研究所、欧州原子核研究機構(CERN)がある。
その施設に、物理学者であるポール氏が見学に訪れた折り、事故の危険を回避するために、細心の注意を払い、粒子検出装置の聖域に近づくには極めて厳格な手続きが必要とされ、危険をともなう実験が始まれば被曝バッジの着用が義務付けられる、と述べている。

東日本大震災を経験し、福島原発の放射能漏れに戦々恐々となり、計り知れない恐怖と不安を体験しただけに、被曝の文字には非常に敏感とならざるを得ない。

またその施設内には、高エネルギー物理実験を目的とした世界最大の衝突型円型加速器(略称 LHC)があり、実験にともなう安全性に対する危惧として、マイクロブラックホール(理論上)が生成される可能性があるとの理由から、フランス高等裁判所及び欧州裁判所に実験の中止を求める訴訟が起こされている。

また、もしリニアコライダー計画の実現により、ヒッグス粒子の実存の更なる立証や、米国ハーバード大学のリサ・ランドール博士(CERN理論物理学研究会) の唱える5次元の世界が仮に実証されたとして、施設のその後の利用は果たしてどうなるのだろうか。
実験施設の老朽化にともない、必要とされなくなった暁には、原状回復として元通りに埋め戻すのだろうか。しかしながらそれは先ず考え難い。そうなると再利用の候補として考えられるのは、使用済み核燃料の仮処分施設か最終処分場ではないだろうか。

勿論、原発の稼働にともなう使用済み核燃料がこの世に現存する限り、何処かで保管、処理する必要がある。
その為、「この施設で保管しなければならないので何とか頼む」と懇願されれば、犠牲的精神を持って無碍に断る訳にもいかないだろう。だからこそ、只々前向きな発想で浮き足立ち、浮かれるばかりではなく、単に建設的な発想で推進するばかりでもなく、真剣に危機意識と向き合いながら、しっかりとした危険性やリスクを確認した上で、その事を住民にしっかりと、しかも我々素人にもちゃんと理解できるよう、懇切丁寧に伝える必要が、国や県、市の推進に積極的な責任者或いは担当者には、あるのではないだろうか。
一方的に、建設ありきの推進を煽るだけではなく、しっかりとした説明が必要なのではないだろうか。

ただ、私個人的にも、宇宙の起源や宇宙の謎、時空を超えた神秘の世界、或いは4次元や5次元などの未知なる空間、はたまた過去や未来に瞬間的に移動出来るタイムマシンなどなど、科学者の探究心に負けないほどの好奇心を持っているつもりであり、実際に、この目や身体で体験し、確認してみたいと思う気持ちは、子供の頃からの永劫、不変の夢として、今尚持ち続けている。



参考文献
神の素粒子(宇宙創世の謎に迫る研究の加速器) ポール・ハルパーン著
超光速ニュートリノとタイムマシン 竹内薫著
図解雑学よくわかる相対性理論 二間瀬敏史著 ほか




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