世に問う!言わずにはいられない
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205.ファルージャの真実とは 2015年8月27日
つい数日前まで35度だ36度だと肌着を脱ぎ捨てても叶わぬ暑さだったものが、昨日今日はジャンパーを羽織る程気温が急激に下がった。それで体調を崩さないのが不思議なぐらいの8月下旬である。
そんな急変する天候のように、参議院予算委員会の集中審議も、集団的自衛権を軸とする安保法制をめぐり侃侃諤諤・喧々囂々と与野党の激しい論戦が展開されている。
なかでも、正直言ってあまり期待はしてなかった俳優あがりの若手議員による総理との論戦はなかなか見応えがあった。それより前の質問者らに対しては鼻で笑って答弁席に向かう総理だったが、その若手議員の鋭い質問に顔の表情は真剣そのもの。答弁に詰まる場面すらあった。

集団的自衛権行使の対象国と言えば、言わずもがなの米国だが、その米国による国際法上の違反行為、人権法を無視した戦争犯罪について、質疑時間がたったの17分間だったが、徹頭徹尾追求していた。然しもの安部総理も答えに窮していたようだった。
そもそも米国の戦争犯罪について、日本のマスメディアはあまり詳しくは報じていない。勿論、情報不足や日米安保上の問題もあってか、あまり声高には言えないのも理解に難しくない。

しかしながらもしそれが真実ならば、真実は真実として、本当の事実はしっかりと報道すべきではないだろうか。
また、その真実云々を前出の若手議員が唱えるように、第3者委員会による検証をしっかりとやる必要があるのではないだろうか。
その検証結果を踏まえ、真実を公表した上で、安保問題を侃侃諤諤と議論する必要があるのではないだろうか。

イラク戦争に参加した元米軍海兵隊員のロス・カプーティ氏によると、2004年6月にイラクに配属され、同年11月の第2次ファルージャ総攻撃に参加したとのことだ。
ロス・カプーティ氏の配属に先立つ同年3月31日、ファルージャで民間車両2台が武装グループの襲撃に遭った。米国人1人を含む外国人計4人が殺害された事件があった。
米軍はその事件の報復として、ファルージャを攻撃したというのがそもそもの悲劇の始まりだったそうだ。その攻撃によって700人以上の民間人が犠牲となり、何の罪ない一般の女性や子供らが相当数銃弾に倒れるなど、悲しくも犠牲となった。

その酷い事件が発端となり、対米感情が急激に悪化した。イラク市民が、蜂起する事態となった。それに輪をかけて、米軍とイラク政府軍はアルカイーダがこの街を拠点にしているとして、同年11月に第2次ファルージャ総攻撃を実行した。
その総攻撃によりファルージャの3分の2が瓦礫と化し、6000人以上の一般市民が犠牲になったとのことだ。その攻撃には国際法上違法とされる非人道的兵器の劣化ウラン弾や白リン弾が使用されたと疑われている。
テロリストを許せないというのは誰しもだが、軍事攻撃によって多くの罪ない一般市民が犠牲になるというのが、戦争の実態であり現実である。

11年後の今でも、ファルージャは「青空刑務所」と化して、今でも「イスラミックステート(IS)」が入っているという口実で大規模な空爆などによる第3次ファルージャ総攻撃を受けている。女性や子供らを含む多くの一般市民が犠牲になっていることを、ロス・カプーティ氏は嘆いている。

米軍による非人道的な行為は、異常なほど惨憺たるもので、非武装の民間人の居宅やモスク内で強制的に逮捕拘禁し、集団殺害による処刑が行われたり、個人病院を確保しては院内にある医療機器を全て盗み出すなど、ファルージャ内での医療施設が全く機能不全へと陥れた。
2004年12月26日には、ファルージャ病院の緊急チームにより700人の遺体を引き上げた折り、その内504体が子供と女性、残りは老人男性と非武装の中年男性だったとのことだ。

残念なことに、米軍はその実態(真実)を隠し、犯罪行為の証拠を消し去ったとのことだ。
また、目撃者の証言によると、米軍の戦車が何の慈悲、思いやりもなく、負傷者たちの上を平気で踏みつけ、走り回るなど、とても正気の沙汰とは思えぬ行為を平然とやっていたのだそうだ。
戦争自体、異常な行為であって、心理状態も異常だということだろう・・・。
今現在も、以上のような人権法上明らかなる違法行為に対して、責任の追求、責任問題が問われていないのが実状だ。

日本は今、そのような背景のもとで、集団的自衛権が認められようとしているが、本当にそれで良いのだろうか。それが本当の正義なのだろうか。冷静になって、真剣に考えて欲しい。もし、悪の片棒を担ぐ為の安保法案であるならば、第2・第3のISを生み出すのは、ひょっとしたら「日本」ということになりかねないのである。
自民党総裁選が来月(9月)行われる。安倍晋三氏が、無投票での再選が濃厚だと全国紙で報じられている。現執行部はやむ無しとしても、他の有識者で賢者たらんとする自民党議員には是非とも、平和国家としての日本を、永続的、永久的に導いてもらいたいとただただ願うばかりだ。



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