世に問う!言わずにはいられない
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 115.二律背反 2011年6月4日
前もって予定していた瓦礫撤去のボランティアに、再び陸前高田市の被災地に訪れた。
天気予報は晴れ、かなり気温が上がるとの予想から、今日はきつい作業になると覚悟しながらの現地入りだった。
陸前高田ボランティアセンターは、一関から約1時間30分の距離にある。

午前8時30分、ボランティアセンターに到着。受付を済ませ、マッチング(活動先の割り振り及び組み合わせ)が始まり、ふと横を見ると見覚えのある顔が確認できた。
もしやと思い声を掛けると、やはり前回のボランティアの際、活動先を同じくした小平(日本銀行福島支店勤務)さんだった。
その時は息子さんと2人で参加され、ゴールデンウィークという事もあり、連休の全て(7日間)を、ここ高田市の被災地で、自家用車に寝泊まりし、毎日瓦礫撤去の厳しい奉仕作業に尽力された方である。

今回偶然にも再会し、色々お話を伺ってみると、それ以来、毎週ボランティアに参加しているとの事だった。
本当に頭が下がる思いだった。寧ろ、自分の不甲斐なさに、恥ずかしささえ感じたものだった。
「はて、自分も出来るか」と自問自答してみると、結論は直ぐに見えてくる。やはり無理だ! 
それを平然と、しかも、福島県二本松市から来るとなると相当な距離、おそらく片道300km以上はあろうか。勿論、沿岸部の被災地に来る移動手段といえば、車かバイクという事になるが、全て自腹である。高速代、ガソリン代その他諸々。

本日の瓦礫撤去の活動先は、陸前高田市の東側にある水田だったが、そこで出会った20代の女性も、奥州市水沢区から毎週欠かす事なくボランティアに参加しているとの事だった。
・・・「凄い」の一語に尽きる!

ボランティアセンターの駐車場には、大型バス数台をはじめ、他県ナンバーの車が百数十台停まっていた。
関東地方や関西方面から、中部地方や九州のナンバーまで見受けられた。
日本全国から集まっている。本当に有難い事だ。

ただ、彼らとの話の中で、非常に残念に思える事が一つだけあった。
それは、高速道路料金の問題であった。
4月下旬の発表で、国土交通省は高速道路の休日料金、上限1.000円について今月中(6月)には中止すると発表した。

また、民主党がマニフェストで掲げた高速料金無料化を受けて、一部の高速道路で無料化する社会実験を拡大するとともに、平日の高速道路利用料金の上限額2.000円を、当初、4月から実施する予定だったものが、残念だがこれも中止となった。

日本各国から被災地を救おうと、善意の気持ちで、数百キロ、いや数千キロの道程を、数時間、数十時間もかけわざわざ岩手まで来て下さる一つの大きな要因には、この休日料金1.000円が係わっていると、殆どの方が洩らしていた。
復興支援に向ける事への予算の使い方を、誰も咎める事はしないだろう。
しかしながら、その事によって、復興へ向けての最大のキーポイントとなる瓦礫の撤去、その元となるボランティアの足をすくいかねない政府の判断に対し、甚だ疑問に感じてならない。
已む無しの場合は、ボランティア活動に対して、何らかの例外か特権を与えるべきではないだろうか。

そのボランティアの必要性を実感する為には、
実際に現地に赴き、実際にボランティアの一員となり、皮手袋をはめ、防臭防塵マスクをかけ、
ステンレス製の底敷きの入った安全靴をはき、炎天下の下、ぬかるんだ田んぼの中を、汗をふきふき、曇ったメガネを拭きながらも、活動に参加してみないと決して分かる筈がないのではないだろうか。
是非、閣議決定をする当事者は特に、その体験を通し経験をしてみて、実感してもらいたいものだ。



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