世に問う!言わずにはいられない
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215.欧州ヨモギ 1986年4月26日1時23分の出来事 2016年2月4日
欧州ヨモギ(ニガヨモギ)はチェルノブイリに数多く自生している。
チェルノブイリ原発事故(1986年4月26日1時23分発生)からちょうど今年で30年。福島原発事故から5年目を迎える。
昨年のノーベル文学賞には、チェルノブイリ原発事故の消火活動で高濃度の放射能を浴び、余命僅かだった消防士や、一般市民の苦悩を描いた『チェルノブイリの祈り(未来の物語)』が受賞した。
その本の冒頭部分に、「孤独な人間の声」と題し、原発の犠牲となった勇敢な消防士と、出産を控えた新婦のあまりにも酷い、壮絶な別れが綴られた、原発被害者の切実な訴えを纏めたノンフィクション作品である。
マスコミに報道されてはいない放射能被害の実態は、実にショッキングだ。
しかしながら人によっては、あれだけの大惨事、人類史上類を見ない大悲劇だと云うのに、「その割には死亡者が少ない」などと短絡的に述べている者もいるようだが、原発と死との因果関係を明白にすることは、極めて難しい問題だ。
実際の数字はなかなか表面には出難いと云うのが実態だろう。

チェルノブイリ由来の放射性核種の殆どは、旧ソ連邦の外周に降下し、世界の広大な地域(北半球全体)に、目にしっかりと見える程の放射能汚染を引き起こした。
事故のあった1986年当時、6億人もの人たち(子供含む)が0.1Ci /km2超の危険なレベルで汚染された地域に住んでいた。セシウム137とストロンチウム90は、ゆうに300年、プルトニウムは20万年以上、アメリシウム241は数千年もの長い長い間存在し続ける厄介な放射性物質である。

血液や造血器、及び循環器系の疾患は間違いなく、避難者や移住者、リクビダートルとその子供たちなど、チェルノブイリ由来の放射能によって汚染された地域の人々の総罹病率に於いて、重要な一角を占めている。様々な疾患の発生率を上げているのが実情だ。
高線量放射能の大規模な放出は、それに続く持続的な低線量被曝と相まって、植物類、哺乳類、鳥類、両生類、魚類、無脊椎動物、それに細菌やウイルスも含む全ての生物に、形態的、及び生理的、また遺伝的な障害をもたらした。


3-3 ここまでわかった放射能汚染地図

また、チェルノブイリゾーンには、先祖返りした原始型の遺伝系への回帰を示す植物や動物が見られる。こうした事実から、環境放射線値が上昇したままの地域では、農業に対して有害な昆虫の数と種類の増加が予測される。微生物の1世代が短寿命であることを考慮すると、この急速な小進化の過程は、より原始的な型の生物を活性化させるとともに、新型のウイルス、細菌類及び真菌類を出現させる可能性があるとみられている。
チェルノブイリは、一方では小進化の孵卵器として、遺伝子プールを盛んに変容させながら予測不能な結果をもたらし、もう一方ではブラックホールとして、大型動物を加速された遺伝的退化へと呑み込みつつあるとみられている。こうした知見をもし無視するならば、我々は重篤な危機に陥るだろう・・・と、アレクセイ・ウラジーミロヴィチ・ヤブロコフらが『調査報告・チェルノブイリ被害の全貌』(2013年4月26日発刊)の中で警告している。

その報告書の巻末に、「チェルノブイリからフクシマへ」と題して、「このような悲劇を二度と繰り返さないためにも、勤勉で才知溢れる日本国民が、危険極まりない原子力エネルギーの使用をやめ、自然が与える枯渇することのない地熱や太陽光、海洋や風力のエネルギーを発電のために利用することを願っている」と結んでいる。

九州電力の川内原発は昨年の8月に再稼働した。また、関西電力の高浜原発3号機(福井県高浜町)が先日の1月29日、遂に再稼働に踏み切った。
それ以外の既存の原発も再稼働に向けて着々と準備を進めている。
また、新規として、電源開発の大間原発1号炉(青森県)や同じく青森県下北郡東通村の東京電力東通原発1号炉、中国電力の島根3号炉も現在建設途中にある。

また、一昨年4月11日(金)には国の新しいエネルギー基本計画が発表されたが、一説では2030年までに原発を現状より14基以上増やしたいとの声も聞こえてくる。
処分地もろくに決まらず、核のゴミの後始末を子や孫の次世代に押し付けてだ。
呆れた話だ。


経世済民、経国済民、確かに、私達が生きていく上で経済は重要だ。お金はあるに越したことはないのかもしれない。しかしながら、寿命が来て、霊柩車で火葬場に運ばれ、火葬炉の中に今まで蓄えた札束を一緒に入れたとしても、1時間も経てば灰になって出てくる。
それ以外には、箸でつまんだだけで崩れ落ちそうなカスカスの骨、それに棺桶の止め金具ぐらいなものだ。
あの世へ渡るには、一文銭が六枚あれば十分である。

生命とお金、安全と経済、はたしてどちらが本当に必要なのだろうか。
チェルノブイリ以上の原発事故が、絶対に起きないという保証など、どこにもない。
子や孫を、苦しめたくはない。



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