世に問う!言わずにはいられない
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 106.白雲の毒 2011年3月9日
枯葉剤の傷跡
昨夜のNHK教育テレビの番組ETV特集で、あまりにもショッキングで惨い映像を目にした。番組名は「枯葉剤の傷跡を見つけた」であった。1960年から15年間、1975年4月30日のサイゴン陥落まで続いたベトナム戦争の最中、化学実験と称してアメリカ軍と南ベトナム軍は、高濃度のダイオキシンを含む除草剤(枯葉剤)を、北ベトナム(当時)の農地や森林などに空中から撒き散らした。

その影響は甚大なもので、300万人を超えるベトナム人が被害を被っているとも云われている。
癌の発症や催奇形性など、汚染された遺伝子が孫子の代まで続く実に恐ろしい毒物だが、枯葉剤を投下した当人、アメリカ軍の退役軍人(約4万人)にまでその被害が及んでいる。

その補償問題として、
1984年、ベトナム帰還兵らが集団訴訟で枯葉剤製造会社を訴えた裁判では、審理入りの直前になり、原告代表者が突如会社側との和解を発表した。
製造会社側は、枯葉剤の被害を認めない状態で、原告側に補償金を支払う事で合意した。

裁判に於いて、帰還兵らによる枯葉剤被害との因果関係について、実証されないまま帰還兵らの証言はお蔵入りとなってしまったのである。
後に、この突然の不明瞭な和解を不服として、帰還兵や遺族らによって1989年に再び集団訴訟が行われたが却下されている。
ただ、次世代までの影響について耳を傾け、国としての補償を認めたのがクリントン元大統領だった。

また一方、ベトナムの被害者がアメリカの枯葉剤製造会社を相手取り訴訟を起こしたが、「アメリカの司法を外国に開放すべきでない」とこれもまた却下された。
何れにせよ、戦争としての大義名分とはいえ、原爆にしろ枯葉剤にしろ、全ての物や人をことごとく破壊、抹殺するとんでもない武器を製造し惜しげもなく使うのはアメリカだけである。・・・

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